江青日誌

夢は野山を駆け巡る

延岡1日目


延岡に着いたのは20時ぐらい。せっかくなので、今山大師寺のそばの「山六」で延岡が生んだ郷土料理「チキン南蛮」を頂く。レシピを聞くと、アジの南蛮漬けなどみたいに、衣を付けて揚げた鶏肉を甘酢にさっと浸し、その上からタルタルソースをかけるというものらしい。肉がやわらかくてすごく美味しかった。東京でもたまに食べたい感じ。定食屋で出てくるといいと思った。
その後、散歩をしながらおじいさんの生家がどの辺にあるのか荷物を転がしながら探索。確認後、地元の人とおしゃべりしながら、延岡のお魚をちょこっと食べてみたいなあと思い、すし屋に入る。つまみながらビールを飲んでいると、延岡の酒蔵、千徳酒造の社長さんと会社の方が入ってきました。千徳は、日本酒専門蔵としては日本最南端。千徳は、高千穂で取れたお米と、水の郷百選に選ばれた延岡のお水で、お酒を作っているのだそうです。飲んでみると甘くてやさしい味がします。酒蔵というと同族経営が大半ですが、千徳は創業当時から経営の世襲をとらず、先代の社長から48歳で社長に命名されて現在70歳。お酒もお強いし、お話が愉快で、社長さんは、周りの人を楽しくさせる天才とお見受けしました。「日本人だから乾杯は日本酒でやるべきだ!」と主張しつづけたら、延岡の公的な飲み会は、全部千徳のお酒になったそうです。

社長に「延岡で飲んだ時にみんなで歌う歌はないのですか?延岡音頭とか延岡小唄とか・・・」と聴いたところ「ない」ということだったので、社長に、是非次期社長候補を育ててくださいということと、延岡でお酒を飲んだらみんなで歌う歌を作ってくださいとお願いして、別れました。楽しい偶然があった夜になりました。
しかし、何でおじいちゃんは、山も川も海もきれいで、食べ物が美味しくて、人が優しい宮崎県の延岡から、 仕事とはいえ、岩手県の釜石まで出てきたのでしょうか?そして、途中で延岡に引き上げなかったのでしょうか?もちろん、おじいちゃんが釜石まで来てくれたおかげで、私が今存在しているわけなんですが、それにしても、すごい不思議。そんなことを考えながら、旅を続けたいと思います。

千徳酒造
チキン南蛮