- 作者: 原口泉
- 出版社/メーカー: グラフ社
- 発売日: 2007/12/14
- メディア: 単行本
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この本を読んで、やっとあの幕末のぐちゃぐちゃを理解しました(W。字面ではわかっていても、あまりにステークフォルダーが多く、味方だと思ったら敵になったり、敵だと思ったら味方になる、あの時代の時代の意思がわからなかったのです。特に、国内戦争状況なのにも関わらず、どっちが勝ったとも負けたとも明確に記載がないので、白虎隊の登場や戊辰戦争や西南の役まで続く混乱の源がよくわからなかった。篤姫にはまり、大河ドラマの元の小説を読み、その後、この歴史学者が歴史の裏側をわかりやすくエッセィ仕立てで書いている本を読み、徳川家やあの時代の権力者の意思決定のフレームワークがわかりました。
史実を理解するだけでなく、リーダーシップ論としても、とても参考になりました。お家存続が第1儀の時代のメカニズム、企業と全く同じだと思いました。
「家」を成り立たせるためには、5つの要素があるようです
第1に「家業」です。これがないと家の運営はできません。家族が食べ、生活し、教育を受けると行った家の経済基盤を作るのが家業です。
第2に、この家業によって蓄積される財産が「家産」です。家はこの家産がある事によって安定します。
第3には、家業が家産を生むようになると、「家名」ができてきます。家産が財産の謂いであるとすれば。家名は信用/信頼につながるものでしょう。信頼がつけば、承認の場合なら、越後屋、遠州屋といった屋号まで生まれます
第4には、こうした家業/家産/家名を責任を持って維持し、マネージメントする「家督」です。
そして、第5には、以上のものが布石であるよう、その家の者すべてが共通して持つ家独自のモラル、すなわり「家訓」です。近年、企業に求められるようになったCSRはどは、まさにこれに当たります。