江青日誌

夢は野山を駆け巡る

工場見学の後に。

トヨタの工業見学が終わったときに、一番熱心にメモとをっていた目の美しい女性から声をかけられました。「女性としてこの工場見学に参加されてどう思いましたか?」と。聞けば小さな工場に勤めていらして、社長に言われて何も分からず一人で参加したとのこと。帰りのバスの中で、沢山の質問が出たことにびっくりし、どういう人が参加されているのか興味があったのだそうです。声をかけやすかったのが、たまたま私だったということなんでしょう。
正直、私は「女性の視点で」と言われた事に驚きました。私個人の視点や、属している組織の視点で、モノを尋ねられたりすることはあっても、女性の視点でと面と向かって言われたことは、多分産まれて初めてかもしれません。
私は、あんまりたいしたことは言えなくて恥ずかしいなと思いながら、「カンバン方式がどうIT化されているのが見たかったし、人と機械のすみわけがどうなっているか、現場を見たかった」と答えました。その瞬間に、彼女は、私が見学の目的があり、一応事前知識があった上で来た事を理解したらしく、逃げるように去ってしまいました。
あんなに熱心にメモを取っていた彼女がどんな感想を持ったのか聞きたかったし、「女性の視点で」と敢えて言う心理がどうだったのか聞いてみたかったのですが、聞けずじまいで終わり、残念です。社長に抜擢されて来たと思われる彼女が、帰ってからおこるであろうもろもろのことを考えると、複雑な思いで見送りました。