江青日誌

夢は野山を駆け巡る

私は本とコミュニティに感謝している

河合隼雄さん死去
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%B3%E5%90%88%E9%9A%BC%E9%9B%84

私は、中2から中3にかけて、学校で貧血で倒れて自宅に帰るという日々を送っていました。検査をすると、血圧は低血圧ではあるが日常生活に差しさわりがあるほどのものではなく、貧血も同様でした。そんなわけで、理由がわからない症状をカルテに書く際によく使われる、自律神経失調症であると、認定されました。
薬を飲んでも直らないし、当時陸上部だったのですが、走ると酸欠で倒れてしまうので、部活も休部し、たらたらしていました。でも、直らない。。
今から思うと、成長期で心と体のバランスが崩れていたこと、当時校内暴力真っ盛りで、学校自体が荒れていて、多様性が認められず、自分の人格を否定されて学校中から無視されないようにびくびくしながら日々を送っていたことからくるストレスだったんだと思う。友人はたくさん居たけど、関心が人と違っていたので、孤独だったようにも思う。保健室の先生と当時の担任の先生だけが話が合う人ではあった。(ちなみに、先生も当時自律神経失調症だった(苦笑)
倒れると楽な気持ちになるので、直らなくていいやぐらいに思っていた時もありました。今から思うと現実逃避の手段だったと思います。でも、人間って変なもので、だんだん、そういう自分の状況にも飽きていました(w
曽野綾子の何か本の中で、私と同じような症状になった友人に、心理学の本を読んだらと本を贈ったところ、彼女が自分の抱えている問題がわかり、それから彼女は自分の問題に向き合い、回復に向かったというのくだりがありました。
当時どっぷり遠藤周作の本を読み込んでいました。遠藤周作の著作の中で、河合隼雄さんを知りました。私の苦い時代を脱却するための手助けをしてくれた著作の数々。それによって、私は自分の心とちゃんと向き合うきっかけを得たのです。
もう一つは、学校以外のコミュニティに入ること。これで、私は人間不信や組織に対する不信感を払拭できました。学校で関心が合う人が居なくても、世の中に出れば、関心が同じ人たちと集まれば、たくさん世の中には面白いことがあるということを、中学生のときに知りました。今だったら、ネットがあれば一発解決かもしれないけど、当時はリアルしかなかったので、出稽古してました。
生きていると、自分の今の知識や経験で体験したことが無いことが突然自分の身にかかってくることがあります。また、長い人生の中で、良い時もあれば悪い時もあるでしょう。その時人はどうやって乗り越えたり、やり過ごしたりするのか?当時の経験から、本と(今ならばメディアと)コミュニティがあることが、人生の杖になると信じています。そして、知を集める手段として、ネットがあることが、未来を明るくすると信じています。
全然話がそれちゃったけど、河合隼雄さん、ありがとうございました。そして、人生お疲れ様でした!ご冥福をお祈りします。