このエントリーを書くきっかけ
この春、甥が大学に合格しました❤嬉しいことに、お祝いに本をプレゼントしてほしいとのこと。
大学時代は、親から自立した(精神的にも経済的にも)生活を始めるための準備期間でもあると思います。
また、社会人になると、なかなか長い休みを取りづらいので、日本国内はもちろん、世界中を旅して、東京以外、日本以外の多様な文化、価値観を感じて欲しい時期でもあります。もちろん、withコロナ期の今は、インターネットで旅をしたり、会話をしたりすることになりますが。
そんなわけで「社会に出た時、世界を旅した時に、教養として知っていたほうがいいこと」という観点で、隊長(=主人)と相談しながら選んだ本たちを公開します。
この本たちが、あなたの人生の応援団として機能してくれることを祈って!
今すぐ使える技を得る
コンピュータサイエンス編
「コンピュータサイエンスは社会的課題を解決するためにできた新しい学問」。
何かを成し遂げようとする裏でには、必ずコンピュータが動いている時代になりましたよね。だからこそ、コンピュータの 振る舞いを理解するための本を届けたいと思いました。
この本は読んだことがないのですが、なんてったって伝説的な計算機科学者のカーニハン先生が一般の大人のためにプリンストン大学で行った講義が元であること、日本で発売1ヶ月で3刷になったこと、酒匂さんが訳していること、隊長がサンプルを読んで「この本を送りたい!」と言ってくれたことで、弊社の本ではなく、この本を選びました。(←ちなみに、版権を獲得しようとオークションに参加して負けた口です)
大学に通う前に、ちら読みしておくことをオススメします!
以下もおすすめです
クラウドサービスマニュアル編
ゼロからはじめる Dropbox & Google Drive & OneDrive & Evernote スマートガイド
- 作者:リンクアップ
- 発売日: 2019/05/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
今やクラウドサービスを使って、文章を書き、クラウドサービス上にファイルを保存する時代になりました。
この本は、クラウドサービスの機能、用語、目的などを解説した上で、4大クラウドサービス「Dropbox」「Google Drive」「OneDrive」「Evernote」それぞれの特長、基本的な使い方、活用法、サービス間の連携方法などを紹介しています。
大学生活、パソコンで何かを書いたり、作ったりするときに、これらのサービスを、実際に使ってみて欲しいので、マニュアルをプレゼントします
ただ、クラウドサービスは、ちょくちょくサービス内容が変わります。最新情報を、ぐぐって調べてくださいませ
文章術編
これまた読んだことがないのですが、1981年に刊行されて以来、名著として語り継がれ、未だに売れ続けているというお化け本です
たくさんのエンジニアがこれで文章を書く術を学んだことが、アマゾンレビューやエンジニアブログなどで読むことが出来ます
これも隊長の推薦です
「日本語で論理の力を鍛えるのに便利です(^^)
思考力を鍛えるにはもってこいの一冊です。まだ65問目ですが、解いていく中で楽しくなってきました^ ^」とアマゾンレビューにありました。ぜひ、やってみてください!
世界の文化の源を知る
阿刀田高は、国会図書館の職員から、作家になった異色の人です。宗教色を廃し、古典を解説した書籍を手がけていて、私もこれらの本を読みながら、異国の価値観を学びました。
西洋の絵や小説、映画などのモチーフが、神話や聖書取られていることが多いこと、2030年にはイスラム教徒は約22億人(世界総人口比26.4%)に拡大見込みです。それぞれの教義、知っておいて損はないと思います
もし、阿刀田高の解説が、頭に入ってこないなあと思ったら、是非、別の本でチャレンジしてみてください
日本を知り、味わう
このテーマは、海外の人と日本文化を話しをする全体で、教養として読んでいて欲しい作家、本で選びました。
今、世界中で読まれている日本人作家といえば、村上春樹。その中から、私が何度も読み返している本を選びました。
夏目漱石は、なんと言っても日本語が美しいのです。漢文と英語を極めて、学者の道を捨てて作家の道を選んだ、 漱石の文章を味わってください。アマゾンの草枕のページに、英語で読んだ人のレビューがたくさん上がっています
『まんが茶会入門』は、私の父が60過ぎてお茶のお点前を 学ぶために買った本。茶道の専門出版社「淡交社」が出しているので、わかりやすいです。日本文化を知る入り口として選びました。
社会を知る
50年も生きていると、突発的だと思われる事象でも、先達の知恵や、過去に検証されている結果が転がっていることに気づかされます。
『動物農場: 付「G・オーウェルをめぐって」開高健 (ちくま文庫)』は、ジョージ・オーウェルが1945年に当時のソ連の政治体制を批判するために書いた本です。民衆の無知が政治家の利権を無情にも育ててしまう様を暴きました。小説も良いのですが、私は怖すぎて、小説ではページをめくることができず、読了できませんでした。そんなわけで、石森章太郎の漫画『アニマル・ファーム (ちくま文庫)』をプレゼントしました。
その対になるのが、福沢諭吉先生の『学問のすすめ』。骨子は同じです。鎖国をやめた日本が国力の差を克服するため、自分で自分の人生のハンドルを切り続けるためには、学び続けることだというくだりは、ぐっときます。
『サピエンス全史文明の構造と人類の幸福 』は、ホモ・サピエンスの歴史を俯瞰するという偉業を成し遂げ、世界的ベストセラーを続けている本です。特に、「理系」頭の人の方が、人類の歴史のテンプレを手に入れている感があるので、オススメしてみます!
ビジネスの世界にもテンプレがあることをお知らせしたくて、隊長と何が良いか話しをしていた時に出てきた本。『イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)』『キャズム Ver.2 増補改訂版 新商品をブレイクさせる「超」マーケティング理論』『[新装版]ピーターの法則――「階層社会学」が暴く会社に無能があふれる理由』など、ビジネスの法則を頭に入れておくと、「あ、今この時期ね!」と俯瞰できるので、イメトレ用として
私のセレクションだとどうしても、重く楽しくない本ばかりになりがちなので、隊長に楽しくて、SFの名作を選んでもらいました。
最後に
甥にどんな本を贈ろうかと、主人と話し合いながら骨子を決め、本を選んでいく工程そのものが楽しかったです。この本たちは、決して面白い本ばかりではないですが、見ておいたほうがいい本を選んだつもりです。
入れたかったけど入れなかった本としてを記します
- 隠れキリシタンの弾圧と神の不在、宗教の意味を問うた『沈黙 (新潮文庫)』
- 人間の旬の時期を書いた『風姿花伝・三道 現代語訳付き (角川ソフィア)』
- 私の一番好きな小説『悪童日記 (ハヤカワepi文庫)』
withコロナ期は「節約と勉強に努めたほうが良い」とフォローワーの方がつぶやいていました。読んでくださった方の、読書のきっかけになれば幸いです!