江青日誌

夢は野山を駆け巡る

結婚生活の醍醐味って何だろう

昨日は、会社の仲間の結婚式。本当に人前に出て話をするのは苦手だし、性に合わないのですが、生まれて初めて、新郎側の主賓として祝辞を仰せつかりました。仕事は、失敗してそのとき信用を失っても、めげずにがんばる事で、信頼を取り戻す事ができますが、結婚式はやり直す事ができません。思い出しては、プレッシャー(w。挨拶好きの人の気が知れないなあと思いつつ、スピーチ集を買って読んでも、なんとなく、ピンとこない。そして、考え始めたのです。結婚生活の醍醐味って何だろうと。
今となっては、どこまで機能しているか定かではありませんが、一昔前は一族で困った人が出ると、その人を親戚一同で支えるのが当たり前でした。というか、それが当たり前だと思って、過ごしてきました。そんなわけで、家族や親戚は、自分を守ってくれる、また、守らなければならない最後の砦の組織体という思いが私にはあります。
一方で、結婚は、自分の意志で家族を決める数少ない機会でもあります。一生涯一緒にいても良いなと思える人に、出会えるチャンスは、人生でそうそうないと思うんですね。結果、単純に家族は2倍になり、普通の関係ではあり得ない濃厚な時間を、パートナーの家族とも持つ事が、結婚の醍醐味の一つなのではないかと思いました。私も結婚しなかったら味合わなかったであろうことにいくつも遭遇しました。ささやかな喜びの例を挙げれば、帰省するたびに、コドモ界のおもちゃの流行を肌に感じる事ができたり、着なくなった服を送ると、姪がかわいく着こなしていたり。そもそも、結婚しなければ、生涯四国や真珠湾にも行かなかったと思います。もちろん、楽しい事ばかりではありません。価値観の違いからくる不愉快な事や、納得できない事も中にはありました。でも、自分の及ぶ責任の範囲が増える事が、人生の醍醐味の一つだとすれば、パートナーを愛する事、暮らしをともにする事とイコールで、家族という名のステークフォルダーが増え、自分の責任が増えていく事、それが、結婚の醍醐味の一つかもしれないと。逆を言うと、この醍醐味を味わいたくないために、結婚しない人が増えているのかもしれないなと思ったりしました。

後は、私や会社が彼が入ってきて仕事ぶりに感謝している事は是非伝えようと思いました。本当に働き者で、一緒に働いていて、気持ちのいい男なんです。かわいい娘を嫁に出す親は、どんなに相手が良い奴だと頭では思っていても、やっぱり寂しいし不安なものだと思います。新婦のご両親に、この男にお嬢さんを任せて大丈夫と思ってもらえるように、彼の良いところを伝えたいと思いました。
当日は、びびっている自分に後押ししてもらうべく、母の着物の夏の訪問着を借り出席しました。スピーチのできは、どうだったのかは、よくわかりませんが、新婦のお父さんが最後のスピーチで「娘が出て行って家族が減ったと妻は言うけれど、家族が2倍になったと思うようにします」と言っていただきました。少しは励みになったとしたら、これほどうれしい事はありません。どうかお幸せに♩